SREの林です。先日福岡へ出張してきたところ、社内と社外それぞれで良いコミュニケーションに出会えたのでブログに残します。
カラビナテクノロジーへの訪問
今回の私の福岡出張の目的は”カラビナテクノロジー株式会社(以後はカラビナ)への訪問”です。リモートワークが中心の情勢の中で関東から足を運ぶことに多少の大変さはありますが、より円滑なコミュニケーションのために月に一度程度のペースでオイシックス・ラ・大地株式会社(以後はORD)からカラビナへORDメンバーが訪問(またはリモートでの会議参加)する試みを行なっていて今回は私の番でした。
カラビナテクノロジーとORD
カラビナとORDの関係としては、以下のリリースにあるようにエンジニア採用強化を目的としてガッツリと肩を組んで業務を行っています。私の所属するSREセクションのメンバーも日頃からカラビナのメンバーと連携しながら業務を行う場面も少なくありません。
過去には2018年にフロントエンドの合宿を行う記事がこの"Oisix ra daichi Creator's Blog"内にもあり、数年に渡ってORDとカラビナがエンジニアリングでも協力してきたことが分かります。
カラビナテクノロジーの全社員参加の会議へ参加
カラビナでは月に一度、全社員が参加する会議が行われています。約2時間ほどの会議は業績状況から各種連絡事項まで幅広いアジェンダがあり、今回は私もORDのSREセクションの紹介プレゼンをしました。*1 参加メンバーは60名を超えており、8割近くがリモートでした。 出社している社員も一つの場所に集まっているわけではなく、各自がフロアの好きなところから自由に参加している風景は新鮮でした。
この会議で特に素晴らしいと感じたのは以下の2点です。
- 新メンバーの紹介にたっぷりと時間をとる
- 情報をオープンに全員に伝える*2
新メンバーの紹介にたっぷりと時間をとる
カラビナのコーポレートサイトではメンバーの写真・カラビナネーム・簡単なプロフィールが紹介されています。社員一人一人がしっかりとスキルと個性を持ちそれを社内だけでなく社外へも届けようとする想いの現れなのでしょう。
当日私が参加した6月末の全社会議では2名の新メンバーからの自己紹介がありましたが、それぞれがおよそ15分以上の時間をかけて個性を活かした自己紹介を行い、最後にはクイズを行なってインタラクティブなコミュニケーションを新メンバーと既存メンバーとが行なっていることはとても良い取り組みだと感じました。
一方で私が所属するORDでは1,927名*3もの社員がおり、各部署で採用や異動が行われるため全社に向けて同様のことを行うのは現実的ではありません。カラビナのある意味ちょうど良い規模感を活かした社内コミュニケーションは素晴らしいです。
LT大会、歓談からの福岡屋台へ
カラビナ全社会議の後は、こちらもオンラインとオフラインとのハイブリッドなLT大会が開催されました。現地組の私はお酒と美味しい刺身などをいただきながらゆるゆるとLTを聞きつつ、自分も"「プロジェクト・ヘイル・メアリー」と「トップガン: マーヴェリック」にみた面白さ(ネタバレ小)"という雑なタイトルでLTをしました。 アルコール効果で舌も回るようになっていたため、LTを聞くのも話すのもとにかく楽しかった記憶があります。
以下は実際のLTのアジェンダですが、タイトルだけでは伝わりづらい個性の饗宴という感じでした、フリーテーマのLTの楽しさを久々に味わった感じです。
19:00 乾杯 19:10-19:20 okinariさん ホラーLT「消えた○○の謎」 19:20-19:30 yosuiさん しょうがなくない,しょうがの話 19:30-19:40 林さん「プロジェクト・ヘイル・メアリー」と「トップガン: マーヴェリック」にみた面白さ(ネタバレ小) 19:40-19:50 roarさん 独身男性(28)が恋活イベントに初参加した件 19:50 - 恋活について語る会
LT終了後は様々なテーマで話が弾み、最終的には近所の屋台へ少人数で繰り出すことになりました。関東在住民からすると一度は行こうと思っていた福岡屋台でしたのでこれは大変嬉しい歓待でした。屋台ではお酒・串物・ラーメンなどをいただき最終的に出来上がったのが以下の写真です。会社トップから若手まで立場も年齢も異なるメンツでしたが、不思議と一体感が生まれていたことに福岡およびカラビナの包容力を感じたものです。
Engineer Cafe ‒ Hacker Space Fukuoka ‒ への訪問
こうして楽しいままに終わったカラビナ訪問の後はゆったりと福岡観光*4をするつもりでしたが、HR(Human Resources)の同僚氏からのカジュアルなSlackコメントで流れが変わりました。Engineer Cafe ‒ Hacker Space Fukuoka ‒(以後はエンジニアカフェ)なんて面白そうな場所があるなら行ってみようとなったのです。
訪問前にシステムなどを調べるつもりでエンジニアカフェのWebページを見てみると、開催されるEventの一覧の中に「JAWS-UG 福岡 #12:9度目もちょっと濃い目にAWSの話をしてみよう」を発見。日頃SREとしてAWSを触らない日はありませんので空いていたLT枠に申し込みをしつつ当日を迎えました。
到着して最初に浮かんだ言葉は「本当にここか?」でした。横濱の赤レンガ倉庫を彷彿とさせる風格ある佇まいの建物からは”ITエンジニアが利用するカフェ”の印象は全くありませんでした。
おそるおそる中に入ってみると建物の中も外からの見た目を裏切らない文化的な様相となっており、窓・扉・階段などの造りも歴史を感じさせるもので、そんな中に40インチほどのディスプレイが配置されたコワーキングスペースがあるのは大変面白かったです。私がコワーキングスペースに求めるものは家にはない新鮮さが重要なポイントの一つですが、エンジニアカフェは十分な非日常感と新鮮さがありました。
併設されたカフェでは軽食を取りました。コーヒーもホットサンドもいい味で満足でした。*5 写真のコーヒーの横にあるストラップは利用登録をすると貰えるものでIDが記載されています。 遠方から出張した身としてはなかなか利用する機会はなさそうですが、良い記念品としてマイバックにぶら下げました。
エンジニアカフェの利用登録を終えた後は”集中スペース”をお借りしてJAWS-UG福岡へ参加するためのLT資料を作成しながら開始時間を待つことになりました。
皆さん気になるインターネット回線ですが、何度か計測して下り"200Mbps"を下回ることはありませんでした。素晴らしいですね。
JAWS-UG福岡へ参加
"JAWS-UG 福岡 #12:9度目もちょっと濃い目にAWSの話をしてみよう" は約2年ぶりのオフライン開催とのことで参加者は24人でした。私自身もオフラインのイベントは数年ぶりで前回が思い出せないほどでした。
冒頭で参加者全員で一言ずつ自己紹介する時間があり、これは20名程度の適度な規模感ならではの楽しさがありました。*6 会場の広さも相まってすぐ目の前で登壇者が話しており、リモートでは味わえない臨場感と集中力を持ってイベントに参加できたと感じています。
セッションについて少し
イベントは5本のセッションと10本近いLTと盛りだくさんでした。実にLTらしいユーモアのあるものから学びの多いものまで幅広くてあっという間に時間が過ぎていったことを覚えています。
特に印象に残ったものをいくつか挙げておくと、
「Amazon SageMaker総復習」 AWS 亀田 治伸さん
社内でMLOps勉強会が立ち上がったこともあり、とてもHotな内容でした。 機械学習の基本やAWSならではの機械学習を高速化するための技術・プロダクトの紹介は未来感すらあってテンションが上がりました。 特にAmazon SageMaker Canvas については簡単に利用できそうな点に魅力を感じています。
社内のMLOps勉強会については簡単な記事を書いていますのでよければどうぞ。
「今こそCloudWatchを振り返る」 清家 史郎さん
Observabilityの文脈についてORDはがっつりDatadogを利用しており、普段CloudWatchを直接みる頻度が少ないだけにこのセッションでまとめて振り返られたのは有意義でした。APM以外は大体揃ってる印象を持ちました。
LT「Security Hub のマルチアカウント管理・運用をサーバレスでやってみる」chikara moritaさん
私たちもSecurity Hubのマルチアカウントを運用しているためこのLTも大変面白く聞きました。メンション先が複数だと誰も拾わないので個人宛にするのはなるほどでした。
LT 「雑な攻撃からELBを守る一工夫 +おまけ」Hiroaki Ogasawaraさん
AWS WAFを活用して攻撃を防いだ話でした、特に”Hostヘッダを検査し本来のサービスのドメインでない場合はブロックすることでほぼ100%防げた”というのは聞いていてなるほど!と膝を打ちました。
私もLT 「AWSマルチアカウント操作のお悩み」
せっかくのイベント参加でもあったので、日頃感じている課題をLTで皆さんに聞いてみました。
www.slideshare.net
LT終了後に参加者の方から"Firefox Multi-Account Containers"を利用すると便利と教えていただいたので、アウトプットをするとインプットが集まる法則が見事に裏付けられる体験に感動を覚えました。
懇親会にもちょっと顔を出して楽しい時間を
その日の飛行機で関東に帰る予定だったため最後まではいられませんでしたが懇親会にも少し顔を出しました。 天下の焼鳥 信秀本店 さんが発祥らしい「キャベツの酢だれ」をつまみにビールとお肉を美味しくいただき福岡を満喫することができました。
まとめ
以上、福岡出張の記録でした。 普段とは違う場所を訪れ、初めての方たちとコミュニケーションを行うことはとても刺激的でモチベーションアップにも繋がりました。 まだまだCovid-19の影響は各所に残るものの、対策をしっかりしながらこういった機会を時折は作っていけると良いなと思う素晴らしい出張となりました。お会いしたみなさまありがとうございました!!