SREセクションの林(@morihaya55)です。
先日"OiStudy#1"と題して 株式会社ポッケ
さんとスペシャルゲストの マイクロソフトの寺田さん
をオイラ大地へお招きし、技術勉強会を開催しました!
開催のきっかけ
Connpassのページにも書きましたが、私とポッケの@kano_k6a 氏がJJUGのAzureハッカソンでわいわいやったのがきっかけです。 ハッカソンでは2日間でIstioの検証を行いましたが、@kano_k6a 氏の実運用で培ったK8s力にとても学びが多かったことを記憶していました。 さらにはポッケさん、オイラ大地の共通事項として長年運用しているモノリシックなシステムがあり、それをAzureのAKS(Azure Kubernetes Service)を利用したマイクロサービス化に向けて奮闘している点でも、いつか情報交換をしたいと話をしました。 そしてJKD18.12(JapanContainerDays)での偶然の再会を機に、一気に合同での勉強会開催に向けて気持ちが高まり、お互いの同僚に呼びかけて開催につながりました。 スペシャルゲストのマイクロソフトの寺田さんは、出会いのきっかけになったJJUGのAzureハッカソンの主催者であった事もあり公演を依頼したところ、快く引き受けて頂きました。
セッション
当日のセッションを私個人の感想を添えて紹介します。
トップバッターの@kano_k6a 氏はポッケでのマイクロサービス化の歴史を語る
トップバッターは @kano_k6a 氏による「ポッケにおけるKubernetesへの挑戦」セッションで始まりました。
10年以上続いているシステムの課題を解決するために、どのようにKubernetesを選び、Istioでのサービスメッシュを取り入れていったのかを語ってくれました。
ガッツリとK8sと向き合ってきたエンジニアの目線から、達成できた事/できていない事/今後どうして行きたいのか、が伝わる実のある良いセッションでした。
改めてQAも含め@kano_k6a 氏と話すと分かるのですが、彼は数え切れぬほどの kubectl
を打って来た者特有のK8s力を備えた人物であります。
オイラ大地の川上 徹より「マイクロサービス高速開発」について
続いてオイラ大地から川上(@kawakamitor0312)のセッション「オイシックス・ら・大地におけるマイクロサービス高速開発に向けた取り組み」です。 会社サービスの紹介(宣伝)もきっちり入れつつ、弊社のモダンな高速開発をポイントを押さえながら伝えてくれました。 随所に散りばめられたユーモアもさることながら、CI/CDを構成するGitHub,CircleCI,Kustomize,K8s,etc...についてコードを添えつつ丁寧に解説してくれました。
ポッケ @junichi_m 氏の華麗なるCI/CD導入の物語
ポッケ @junichi_m 氏からのセッション「自動化を支えるCI/CDパイプライン」はAzure DevOpsを利用してCI/CDを実現した素晴らしい事例です。 そもそもCI/CDって何だっけの説明からAzure DevOpsを導入して達成した事、導入後さらに改善をしたストーリーに大いに魅了されました。
中でもさらなる改善の部分で
- CIエラー時の切り分けを容易にするためにテスト粒度の分割を行う
- テスト分割を行うための考え方(GoogleのTest Sizes)
の部分は強く印象に残っています。今後の展開として「DevOpsからDevSecOpsへ」との事でそちらの話も是非聞きたいです。
なぜVue.js?オイラ大地のフロントエンドを村上が解説
「オイシックス・ラ・大地とJSフレームワーク」をフロントエンドを担当する村上 啓治(@k-murakami0609)が熱く伝えてくれました。 Vue.jsやBFF導入に到るまでの考慮ポイントを丁寧に解説していて、同僚の私も「なるほどそうだったのか」と学びの多いセッションです。 現在稼働しているサービス、システム、エンジニアに敬意を持ち、配慮を丁寧に行いながら新技術の選択を行っているんですよ!(村上が)
MS寺田さんから「Azure Kubernetes Service(AKS)」の最新情報
大トリはマイクロソフトの寺田さんから「Azure Kubernetes Service(AKS)」のタイトルでAKS関連の最新情報をお話頂きました。 Serverless時代においてのAzureの強みや、Azure Container RegistryのVNET対応、AzureDevSpacesといった期待のサービスの紹介を頂きました。
中でもK8sのHPA(Horizontal Pod Autoscaler)でのPodの最低数は 1
だが、ServerlessとはPod最低数が 0
であるとの話は興味深く印象に残っています。
懇親会とLT
セッション終了後はケータリングとビールと弊社自慢のあめトマトを頂きながらLTと懇親会を行いました。 LTタイトルは以下の通りで、ポッケさんからは1名、オイラ大地からは2名が参加しました。
LT1:「ORD風Kubernetesのラズベリーパイ包み」
オイラ大地の大舘から、写真がほぼ全てを語ってますがラズパイでKubernetesを勉強がてら構築してみたよというLTです。
シールから伝わる ORD風
がお分かり頂けたでしょうか。
QAの中で「Kubernetes Hard The Way」にチャレンジする宣言をしていたので、次回が楽しみですね。
LT2: 「Oracle環境をより早く作るには? 〜サイレント vs Docker vs RDS(AWS)〜」
オイラ大地 @koyapig からOracle構築を色々試してみたとのLTです。DBAである彼によって弊社の神Oracleがコンテナに閉じ込められる日も近いかもしれません....
LT3: ポッケ @sunadorip 氏によるカイゼンの話、Backlog活用を社内に展開もしたよ
ポッケの@sunadorip 氏からはカイゼン話を三本お話頂きました。テストや仕様書作成の自動化、Backlogを活用してバグ管理を見直したというLT。オイラ大地もBacklogをフル活用しており共感と発見のあるNiceなLTでした。 中でも「面倒なことは面倒と口に出す」事の大事さは、とても共感しました。(念の為補足すると、これは愚痴ではなくて能力もやる気もある周囲のメンバーに「面倒だからカイゼンしませんかね?」という投げかけを行うという意味でとても素晴らしい行為なんですよ!!!!)
まとめ
寺田さん、ポッケさんのセッションに外からの刺激として多くを学ぶ事ができ、自社メンバのセッションにもやはり学びが多い素晴らしい合同勉強会でした。 開催に協力頂いた寺田さん、ポッケの皆さんには改めてお礼を申し上げます。
また当日の参加者の皆さんにも感謝します。各セッションにはQAの時間を設けたのですが、個人予想ではQAは盛り上がらないと考えていたところ、実運用の事例だからか具体的で鋭い質問を頂いて活発なQAとなり良い意味で裏切られました。司会な私もマイクを質問者の方にお渡ししながらどんな内容が出てくるのワクワクしたのを覚えています。
追記で宣伝
オイラ大地と勉強会しませんか?!
今後もオイラ大地ではオープンに勉強会を開催して行きたいと考えています。 会場として提供できる2つのフロアがありまして、社員の裁量で自由に利用ができます。
- 会場1: 30名程度、キッチンスペースが横にあります
- 会場2: 100名程度、テーブルを片付けると300名くらいまで可能です
どんどん活用したいので興味のある方(個人でも会社でも)気軽にご連絡ください!
エンジニアのための会場提供始めました。 (野菜ジュースもプレゼント!)
技術書典#6に け20
でサークルOisix Tech Labとして参加します!
なお、このイベントで登壇したオイラ大地の川上、村上(あと司会の私)も執筆参加した技術同人誌を技術書典#6で販売します。 アプリ、フロント、バックエンド、分析、マネージャ、SREsといったバラエティ豊かなメンバーが執筆していますので、是非お立ち寄り頂ければ!!!